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街・お店

2023.02.21

白金を歩いてきました

先日白金を歩いてきました。

白金というと、どんな印象があるでしょうか。

私はあまり馴染みのない場所でしたが、名前からして高級で上品な印象を持っていました。

実際、白金は人気のある都内有数の高級住宅街です。

バブルのころは、白金に住んでいたり、白金で買い物を楽しんだりする女性を羨望や揶揄などを込めて「シロガネーゼ」と呼ぶこともあったそうです。

敷居が高い場所にも感じてしまいますが、行ってみるとデートや友達とのお出かけにもおすすめの場所でした。

特に紅葉シーズンは素敵なお出かけ先になると思います。

 

この記事では、白金がどんな街なのかをご紹介し、行ってきた様子やおすすめの場所をお伝えします。

 

〈白金の歴史〉

白金という名前は、室町時代白金を開墾した人物、柳下上総介が多くの銀(シロカネ)を持っていたことからついたそうです。

室町時代や江戸時代は屋敷街でしたが、明治維新以降は国有の火薬庫や田畑として使われました。

国有地だった時代が長いことから、昔からの自然が多く残されています。

国立科学博物館附属自然教育園や老舗の結婚式場「八芳園」は特に緑豊かなお出かけスポットです。

 

〈高級住宅街としての白金〉

ここからは実際に行ってきた場所をご紹介します。

(1)素敵なものに出会う「プラチナ通り」

 

 

白金の代名詞とも言えるプラチナ通りは、目黒通りと外苑西通りを結ぶイチョウ並木の通りです。

洗練されたお店や、おしゃれな飲食店が並んでおり、白金に住んでいない人が思い描く「白金らしさ」が一番濃い場所かもしれません。

 

目黒駅から降りて歩いていくと、まず驚くのは立ち並ぶイチョウの大きさと多さでした。

私が訪ねたのは11月初旬で、まだほとんどの木は青かったですが、もっと寒くなっていくと見事な紅葉が見られるはずです。

秋にぜひ歩いてみてほしい道です

 

広々したとおりの両サイドには、おいしそうなレストラン、カフェ、こだわりの食器屋やショコラティエが並んでいました。

気になったお店を地図に書き込んでみました。私調べですので、見逃しているお店もあるかと思いますが、ご容赦ください。

 

 

1人で入るにはもったいない、「ちょっといいご飯」のお店が多い印象でした。

「シロガネーゼ」は積極的に社交活動を行うマダムのことを指すそうですが、誰かと一緒に入ることを想定した飲食店が多いのは、社交活動が活発な土地だからかもしれません。

 

(2)東京1?のベーグル屋「マルイチベーグル」

 

 

プラチナ通りのある白金台エリアからは少し離れるのですが、おいしいベーグルが食べられることで有名なお店が白金高輪駅の近くにあります。

ベーグル好きの間では「東京1」とも言われていると友達から聞きました。

このお店の魅力は、簡単にまとめると

  • NY仕込みのおいしいベーグル
  • 全部おいしいフィリングとトッピング
  • 自分の好きな組み合わせが作れるカスタムオーダー

です。ニューヨークのベーグル屋で修業した店主が2004年に代々木上原でオープンして移転してきたお店で、近年のベーグルブーム以前からずっと愛されてきたお店です。

 

ここでのオーダーの方法は2種類あります。

 

一つはショーケースに並んでいるベーグルサンドを買うこと。ハーフサイズで売っているので、1人でもいろんな味を楽しめます。

 

もう一つはカスタムオーダーすること。ベーグルの種類と挟むものを選べるのですが、そのバリエーションが本当に豊富です。パンに塗るもの(バターやオリーブオイルなど)から、いろんな味付けや種類のチーズ、サラダ、野菜、肉や豆が山ほど用意されています

また、挟む前にリベイク(焼き直し)してもらえるので、ベーグルの食感がよりおいしく食べられます。

おすすめは2人以上で行って、カスタムオーダーしていろんな味をシェアすることです。お店に行く前に、行き慣れている人のおすすめの組み合わせを調べて行くとスムーズです。

 

 

私は1人で行ったので、ショーケースにあった「タマゴサラダ+レタス+ベジタブルクリームチーズ」と「かぼちゃジャム+バター+レモン」を選びました。

近くの公園で食べましたが、3階にイートインもありました。

ベーグルは密度が高く、むっちりしていて、「これがベーグルの王者か」という満足感がありました。タマゴサラダの方のサンドは、おいしい野菜とおいしいチーズが挟んであり、手作り感満載のタマゴサラダもとても好きでした。

かぼちゃジャムの方は、かぼちゃ感が強くて感動しました。たっぷりバターと、結構強めのレモンの酸味も相まって、まろやか濃厚で、後味はすっきりでした。

ショップカードがお店こだわりの岩塩が入った袋になっていて、それも粋でした。もちろん塩もおいしかったです。

 

〈店舗情報〉

マルイチベーグル

所在地:東京都港区白金 1-15-22

営業時間:7:00-15:00

定休日:月・火

公式HP:https://www.maruichibagel.com/

 

(3)アール・デコの建物と豊かな庭園が魅力の「東京都庭園美術館」

 

 

素敵な建築と美術品を楽しめる庭園美術館は、目黒駅・白金台駅の近くにあります。プラチナ通りから繋げてお出かけするのもいいかもしれません。

〈建築の背景〉

朝香宮鳩彦親王が邸宅として1933年に立てた建物です。

朝香宮親王はフランスに留学しますが、そこで交通事故に遭われ、治療のため長期滞在することになります。奥方である允子妃もフランスに渡り、そこで両殿下は当時フランスで流行していたアール・デコという美術様式に感銘を受けます。

(アール・デコについては別の記事で詳しく説明しています)

帰国後、アール・デコの魅力を再現するべくこだわり抜いて建てられた建物が、庭園美術館です。

当時を代表するフランス人装飾美術家アンリ・ラパンやガラス工芸家ルネ・ラリックなどに依頼し、日仏のデザイナーや職人が力を合わせて造られました。

一時は国の迎賓館として使われたり、吉田元首相の公邸として使われたりもしていましたが、現在は重要文化財にも登録され、美術館として広く公開されています。

〈美術館として〉

企画展を行っており、期間によって違うものが展示されています。

私が訪れた11月の初旬は「旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる」という展示が行われていました。コロナ禍で旅行が制限されている中で旅に思いを巡らせるため、朝香宮夫妻の旅行記録や、「旅とは何か」を表現した現代アーティストの作品などを展示したものでした。

 

 

展示は本館と新館に分かれており、本館では朝香宮親王が居宅として使われていた建築と美術作品を同時に見学できます。建築や美術について無知な私は、アール・デコ建築のかっこよさに感動していました。

 

 

新館では、より作品自体に焦点を当てた展示が見られます。

この日は土の多様性に着目し、全国の土を採取されている方の採取記録が展示されていました。

〈新館のカフェもおすすめ〉

展示を見終わると、順路の最後にカフェがあります。大きなガラス窓があり、庭園を見ながら食事ができる場所で、雰囲気もとても良いうえ、料理もケーキも上品でおいしそうです。

にも関わらず、大学生のデートでも気兼ねせず入れそうな良心的な価格帯です。

この日は企画展に絡めて、朝香宮夫妻の旅行をイメージしたケーキも用意されていました。

〈庭園も魅力〉

建物ももちろん素敵なのですが、庭園も広く、芝庭・日本庭園・西洋庭園3種類の庭がつながった造りになっています。庭園の花は、3月~8月くらいに見ごろを迎えるものが多そうでした。

 

今回白金を歩いてみて、こんな場所があったのかと驚きました。

いいものに触れて、豊かな時間を過ごせる素敵な場所でした。

 

緑の多さや、すてきなお店・飲食店の多さは、住宅街としてだけでなくお出かけ先としてとても魅力的です。

プラチナ通りを歩いて、庭園美術館や八芳園を味わうだけでも充実した1日になりそうです。

特にこれからの時期は、プラチナ通りのイチョウがきれいに色づきますし、庭園美術館は寒くならずに屋内で楽しめるお出かけ先として優秀だと思います。

ぜひお出かけ先の候補に入れてみてください。

 

writer  C.Yamada

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