前回の記事に引き続き、建築様式を振返りつつ、旅行の思い出をお話します。
まず、バルセロナの空港で起きたハプニングをお話させてください。
当時は大変でしたが、今思い返すと踏んだり蹴ったりでちょっと面白いです。
前回の記事では、パリからバルセロナに移動する際、ストライキとデモが起きていたことを最後に書きました。空港行きの地下鉄とバスが止まっており、タクシーも交通規制で乗れない中、なんとか空港まで移動し、23時にはバルセロナの空港に到着しました。
くたくたで歩いていると、現地の人らしき身軽な男性に「背中になにかついているよ」とティッシュを渡され、近くのトイレを勧められました。見ると、コートの背中にファンデーションらしきものがべっとりついています。
「洋服を汚して注意を惹き、荷物をとるのが海外の詐欺の常套手段」と予習済みだったので、トイレを勧めてくる男性から離れ、急いでタクシーに乗ってホテルに向かいました。
「椅子が汚れていてついてしまった」とかではなくて、直接つけられているのがわかりますよね。
ところが、ホテルに着くと、チェックイン時間が終わってしまったようで、施錠され人気もなくなっていました。タクシーの運転手が電話をかけたり、ドアをどんどん叩いたりしてくれたのですが、応答はなく…。
仕方なく、そのままタクシーで空港に引き返し、そこで一夜を明かしました。
翌朝、翌日泊まる予定だった海沿いのホテルに向かうと、綺麗な朝焼けが見えました。
ここのホテルが朝8時にも関わらず「部屋の準備ができているよ」とチェックインさせてくださり、ゆっくり休むことができました。優しく迎えてくれたフロントの方の笑顔が忘れられません。
そんなこんなで始まったバルセロナの観光でしたが、独特の建物や料理がとっても素敵な街でした。
スペインの建築で有名なのは、なんといってもガウディです。
独特のセンスと、オリジナルの技法で、スペインのモデルニスモを代表する天才建築家で、ガウディの建築は7つも世界遺産に登録されています。
「モデルニスモ」とはなんでしょうか?以前記事でご紹介した建築様式には出てこなかった言葉です。
「モデルニスモ」は、スペイン語で「モダニズム」そして「アール・ヌーヴォー」を示しています。アール・ヌーヴォーについては「建築様式について調べてみました」という記事で詳しくご紹介しています。
端的に言うと、自然界にあるものをモチーフにした、美しい曲線が特徴の芸術様式です。
19世紀末に生まれた比較的新しい様式なので、以前ご紹介した建築様式には含まれていないのですね。
上に載せた写真は、左上がガウディ公園の象徴にもなっている像、右上がいまだ建設途中なことで有名なサグラダ・ファミリア、左下が「海」がイメージの邸宅カサ・バトリョ、右下が高級集合住宅のカサ・ミラです。
サグラダ・ファミリアとカサ・バトリョは中も建学したので、写真でお見せします。
まずはサグラダ・ファミリアの外観からご紹介しましょう。
左が受難のファサード、右が生誕のファサードです。
ファサードとは建物を正面から見た時の外装のことです。サグラダ・ファミリアは建物の左正面から見ると受難のファサード、右正面から見ると生誕のファサードが見えるようになっています。
それぞれ、生誕のファサードにはイエス・キリストが生まれた時のおめでたい物語の数々、受難のファサードにはイエス・キリストが磔刑にされるころから復活までの物語の数々を彫刻で表現しています。
全体的に見ても、受難のファサードは飾り気がなく骨ばった感じ、生誕のファサードは装飾が施され華やかな感じに見えるでしょう。
ちなみに、ガウディはサグラダ・ファミリアの完成前に亡くなってしまいましたが、生誕のファサードはガウディが存命の間に完成しました。
一歩足を踏み入れると、高い天井・木のような形の柱・色鮮やかなステンドグラスに息をのむ空間が広がっています。
ガウディは「芸術の究極の目的は、自然を再現することではなく、自然を表現すること」と言っていたそうで、この聖堂も森が「表現」されています。
聖堂の左右からは色の違うステンドグラスがあり、受難のファサード側からは夕日のような暖かい光、生誕のファサード側からは朝日のような爽やかな光が入ってきます。
時折パイプオルガンの音色が聖堂内に響き渡っていました。
ガウディはこの教会全体を楽器に見立てて設計したと言うだけあり、音がきれいに響いて空間の荘厳さが増し、神聖な雰囲気でした。
きっと細かいところまで説明すると、うんざりする長さになってしまうので、あまり細かくは書きません。
ただ、この旅行を通してたくさんの教会に行きましたが、一番印象的な教会でした。
観光で疲れたら、チュロスがおすすめです!
スペインの名物だそうで、揚げたてのチュロスはやみつきになります。
中にチョコレートやイチゴチョコが入っているものもありました。
それではカサ・バトリョをご紹介します。
こちらは写真でお伝えすることがとても難しいのですが、曲線が多用された、生き物的なデザインが特徴です。
また、採光や空調にもとても気が使われており、大変暮らしやすい家だったようです。
建物の真ん中には吹き抜けのアトリウムがあり、海の中にいるかのように感じさせる色合いのタイルで飾られています。
真ん中の写真のようにアトリウム内に階段があり、そのガラスの柵ごしにアトリウムを眺めると、右の写真のように水中にいるような眺めになります。
色とりどりのタイルが不思議な造形を作っている屋上や、隈研吾が装飾したという下り階段も素敵でした。
素敵な建築と言えば、バルセロナではガウディ以外にも活躍したモデルニスモの建築家がたくさんいます。
その一つがカタルーニャ音楽堂です。
真ん中の写真のようにアトリウム内に階段があり、そのガラスの柵ごしにアトリウムを眺めると、右の写真のように水中にいるような眺めになります。
色とりどりのタイルが不思議な造形を作っている屋上や、隈研吾が装飾したという下り階段も素敵でした。
素敵な建築と言えば、バルセロナではガウディ以外にも活躍したモデルニスモの建築家がたくさんいます。
その一つがカタルーニャ音楽堂です。
他にも、街を歩いているだけで、特徴的な美しい建物をたくさん見かけました。
カサ・バトリョやカサ・ミラもそうでしたが、日常的に歩く街の中に素敵な建築物が混ざっているのは羨ましく感じます。
ちなみに、スペインはファストファッションブランドZARAや、革製品ブランドLOEWEの発祥の国でもあります。日本に未上陸のZARA姉妹店などもあり、ショッピングも楽しいですよ!
最後にスペインで食べたおいしいものたちを載せておきます。
まずはパエリアです。
日本で食べるものとは色からして違いますよね。茶色いお米からわかる通り、とても濃厚な味です。全体からエビみそのような濃厚な海鮮の香りと旨みを感じます。
「エル・カングレホ・ロコ」のパエリアの味はつい思い出してしまいます。
そしてタパス。スペイン語で小皿料理という意味のようで、バルセロナでは定番のメニューです。小皿に2,3人分のおかずがのってくるので、いろいろつまむことができて、シェアもお代わりもしやすく、楽しかったです。
いろんなタパスを食べましたが、どれも濃いのに食べやすい味でした。スペインと日本の人の味覚は似ているのかもしれません。
ホタルイカのから揚げが最高においしかったです。
ここから飛行機に乗ってヴェネツィアに移動しました。ヴェネツィアは偶然カーニバル初日で、オフシーズンにも関わらず活気がありました!
最後に、機内で見た日の出がとってもきれいだったので、写真を載せておきます。
writer C.Yamada