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2023.06.05

ヨーロッパ旅行記① パリ編

卒業旅行として、20日近くかけてヨーロッパに行ってきました。

せっかくなので、以前の記事で勉強したヨーロッパの建築様式について振返りつつ、旅行の思い出をお話ししたいと思います。

 

日本からパリまでの往復チケットを取り、ヨーロッパ内で移動し、スペインのバルセロナ・イタリアのヴェネツィア・フィレンツェ・ローマと3カ国5都市を回ってきました。

 

最初にパリの街に到着して、感動したのは建物のかわいさでした。

地下鉄の駅を出るとかわいい建物が視界の端から端まで並んでいて、長旅の疲れも小雨も忘れて写真を撮りました。

 

 

ベランダの柵の繊細さとか、窓とドアの周りのアンティークな装飾とか、全部素敵なのに、それが当たり前に普通の建物として使われていることにびっくりしました。

 

ちなみに、パリの市内はすべてこういう建物でできているので、私も旅行中だんだん麻痺していきました。こんな素敵な建物が当たり前にあること、すごいですよね…。

 

 

パリは地下鉄がとっても発達していて、地下鉄とバスがあれば大抵のところに行くことができます。東京みたいですね!

写真は地下鉄の入り口と、駅構内です。「METRO」の看板も、構内のタイルの壁も、レトロでかわいいです。

このとき途中で地下鉄が止まってしまったのですが、居合わせたマダムが、行先を聞いてくれ、そこまで行けるバスのバス停まで案内してくれました。

パリジェンヌの優しさに触れた貴重な経験でした。

 

 

パリでの朝食は大体クロワッサンを食べていました。どこのお店に入ってもとてもおいしく、パリに移住したくなりました。特にここ「Farine & O」のクロワッサンはお気に入りでした。

 

 

翌日はルーヴル美術館に行ってきました。

モナ・リザやミロのヴィーナス、サモトラケのニケで有名なルーヴルですが、もとは宮殿として使われていたので、建物もとっても豪華で素敵です。

ルーヴルの建築様式はバロック様式にあたり、時代と共にいろいろな建築様式で増改築が行われてきたようです。

 

ここで一度、以前の記事でご紹介した建築様式を振返りましょう。

古典建築

  • ギリシャ建築:美しい神殿を追求した建築
  • ローマ建築:大衆施設を発展させた建築

中世建築

  • ロマネスク建築:重厚感が特徴の建築
  • ゴシック建築:軽さ・高さを追求した建築

近世建築

  • ルネサンス建築:ローマ建築の復興を目指した建築
  • バロック建築:豪華で煌びやかな建築

近代建築

  • 新古典主義建築:ギリシャ建築の復興を目指した建築
  • ネオ・○○建築:それぞれの建築様式の復興を目指した建築

 

バロック建築は、宗教改革で離れていってしまう人の心を、煌びやかな建築で引き留めようとしてできたものでした。

 

 

たしかに彫刻や装飾がとても多く、贅沢な外観ですね。内装もとても素敵でした。

私は芸術の教養やセンスがないので、展示品の豪華さと素晴らしさの説明は、別の方にお任せすることにします。

とにかく一日中圧倒され、感動が止まらなかった日でした。

 

 

夜は行列の大衆食堂「シャルティエ」に行って、エスカルゴとパテに舌鼓を打ちました。

100年以上の歴史があるお店だそうで、内装のかわいさや、ローカル感漂う賑やかさもよかったです。

相席したフランスのムッシュたちが話しかけてくれ、身振り手振りや翻訳アプリを使って話しました。楽しい夜でした。

 

さて、話に出てきたバロック建築ですが、その代表作の一つであるヴェルサイユ宮殿にも行ってきました。

 

 

パリ市内からは離れているため、電車に乗っていきます。

途中パリの田舎の街並みも見れました。

市内には厳しい建築基準があるようですが、市外にはないため、ビルのような高い建物や、無機物な団地も見られました。そのあたりの風景は日本にも似たところがありますね。

田舎らしい、かわいらしいヨーロピアンな家もたくさん見ました。

 

 

駅からヴェルサイユ宮殿までは結構距離がありました。

小さく遠くに見えるヴェルサイユ宮殿を目指して歩き、近づくにつれその大きさと煌びやかさに圧倒されました。まるで、昔ヴェルサイユ宮殿を初めて訪れた人の追体験をしているようでした。

他では見ない金ぴかな門や建物に目を奪われますが、本当に驚くのは中に入ってからです。

 

 

いかがですか?

ちょっと言葉が見つからないくらい、豪華で、贅を尽くした空間でした。

ザ・バロック様式ですね!

一部屋一部屋すべてが、隅から隅までこだわり抜かれており、この空間を作り上げるために要した人の数や、熱量を考えると、途方に暮れてしまいそうです。

「豪華」とか「美しい」とかの一言では表せないですし、そう表現してしまうのがもったいないような気がしました。

 

そういえば、以前建築様式の記事でご紹介した、バロック様式の迎賓館 赤坂離宮はヴェルサイユに影響を受けているそうです。

 

口が開きっぱなしのまま宮殿の中を見て回り、庭園に出ました。

世界に誇る庭園のようですが、2月だったので木の葉がすべて落ちてしまっており、広大な冬の森を歩いているようでした。

 

 

庭園を30分歩いていくと、マリ―・アントワネットが私生活を送った離宮プチ・トリアノンにたどり着きました。

シンプルな外装に、繊細でかわいらしい内装は、王宮の豪華さに息が詰まったマリー・アントワネットの趣味だそうです。

 

 

そこからさらに庭園を歩くと、マリー・アントワネットが自由な時間を子供と過ごしたル・アモー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の村里)があります。

水車や農夫小屋が人工湖の周りに配置され、なんと、村がまるごと人工で再現されています。農場まであり、実際に動物が飼われていました。

宮殿の煌びやかさと、村の質素さのギャップに驚ける場所です。

個人的には「こんなにお金をかけて質素な生活を再現しようとしたことは、本当に質素な暮らしをせざるを得なかった国民の感情とは乖離していたのではないか」とも考えてしまいました。

 

 

 

いっぱい歩いてくたくたに疲れたので、モンブラン発祥のお店「アンジェリーナ」で休憩しました。本店はルーブル美術館の近くですが、宮殿内にも2か所支店があります。

フランスのケーキは、甘くて超濃厚なことが特徴です。

苦いエスプレッソと一緒に食べると、口が幸せになること間違いなしです。

モンブラン以外にも、ミルフィーユやレモンメレンゲパイ、オペラ(チョコとコーヒーのケーキ)、サントノーレ(小さいシュークリームがいっぱいのったケーキ)など、フランスでは食べるべきケーキがいっぱいあります。

 

他にもシャンゼリゼ通りやマレ地区を散歩したり、モンサンミッシェルに行ったり、楽しかったことはたくさんありますが、長くなってしまうので、パリについてはこのあたりで終えようと思います。

 

 

この後バルセロナに飛行機で移動したのですが、実は今回の旅行で1番のハプニングがここで起こりました。

フランスで、定年退職の年齢が引き上げられたことで、ゼネラルストライキと大規模なデモが行われ、空港に向かう電車やバスが全部止まってしまっていたのです。

タクシーを呼んでも交通規制で来られず、結局スーツケースを転がしながらデモ隊を横切ってタクシーを迎えに行きました。

なんとか空港に移動し、夜の便の飛行機でバルセロナに向かいました。

 

バルセロナの空港でもハプニングが続くのですが、そのことはバルセロナの記事で書くことにします。

フランスに行く方は、デモやストライキの情報は注視しておくことをおすすめします。

 

最終日に大変な思いはしましたが、パリはとても好きになりました。

素敵な街並みとおいしい食べ物があり、日本とは違う景色やセンスに触れられ、豊かな歴史をあちこちで感じられる、素敵な街でした。

社会人になってもまた旅行に行きたいです。

 

writer  C.Yamada

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